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土岐市下石町にて起動しなくなったWindowsXPデスクトップの修理を行わせて頂きました。

『古いパソコンが起動しなくなった!業務で使っているソフトの関係でこのWindowsXPのパソコンでないとダメなんです』という事で、土岐市下石町のお客様よりWindowsXPの古いデスクトップパソコンの修理を行わせて頂きました。

機種は、ツクモ電機オリジナルパソコン eMachinesシリーズ。んー懐かしすぎる・・・ぼくが専門学生時代に売ってたやつだ。

 

今回は「ピーピーと音が鳴り起動しない」とのこと。

着手の前に内部清掃を行います。

作業場がホコリで充満する為、当ページの写真はすべて簡易内部清掃を行った後に撮影しています。

 

そのホコリなどの蓄積具合をお見せできませんが、そりゃ2005年のものとなれば相当なホコリの量でした。

実は一度OSが起動したが、すぐに強制終了が掛かった

出張診断時に電源を投入したところ、WindowsXPが正常起動しました。お客様も「え?」と驚かれていましたが、その後すぐにストーンと電源が落ち、ピーピーとビープ音が鳴り起動しません。

 

こういった状況の場合、大概がハード面のエラーです。

経験的には、

 

  • ホコリが溜まりすぎていて放熱ができず強制終了
  • 電源ユニットのパワー供給が足りず強制終了
  • CMOS電池が空っぽでビープ音
  • メモリなど周辺パーツの接続不具合でビープ音

 

などがありますので、上から順に行って行きました。

CMOS電池が空でしたので交換しました。

基盤内に搭載されているコイン電池の残量がゼロでしたので、新品に交換しました。CR2032の電池です。これはすぐに行えるので、作業のデフォルトとして一緒に行っています。

すでに内部清掃は行ったものですが、ここからはCPUグリスを再塗布するためにファン、ヒートシンクを取り外していきます。分解しながら奥まったホコリも除去して行きます。

ヒートシンクを外そうとしたところ、なんとCPUチップまで一緒に外れてしまいました。理由はCPUグリスが劣化しヒートシンクに固着していたからです。古いパソコンは、留め具が破損してしまったり、ケーブルが断線したりと、5.6年経過したパソコンとは比べ物にならないほどリスキーです。

ヒートシンクとCPUの間にマイナスドライバーを差し込んで、ちょっと力を入れたところ無事に外れました。ご覧の通り、CPUグリスがカッチカチやでぇ~。

キムワイプに染み込ませた無水エタノールを使って、古いグリスを丁寧にふき取っていきます。CPU側もヒートシンク側も行います。

このようにピッカピカのCPUになりました。書かれている文字も読めますが、2001式のCPU?? もう20年前??

ヒートシンク側もきれいにふき取っています。マイナスドライバーの跡が付いてしまっていますが、シリコングリスを塗り込みますので問題ありません。

新しいシリコングリスをCPU側に塗布していきます。

色々な流派があるようですが、ぼくは米粒ほどの大きさをCPUの中心に出し、ヒートシンクで押しつぶして密着させます。

ファンを戻してCPUのグリス再塗布は完了。

古いパソコンの場合、分解時に樹脂部品が特に破損しやすいです。何度か冷や冷やした経験があります。

電源ユニットを交換します。

配線を整理して、電源を投入して見ます。

お!起動した!

やったー!しっかりと業務ソフトも起動します。

約1時間ほど稼働させたり、再起動させたりし、無事にOS起動してくるかチェックした上で、ご返却となります。

 

エアコンを掛けている作業部屋にも関わらず、基盤に汗が滴りそうで怖かったです。

こんな部品使ってます。

内部清掃にはパソコン用の静電気防止手袋を装着した上で行います。静電気による基盤の損傷を防ぐほか、金具などで手をケガしないようにするためでもあります。

 

エアダスターは環境に配慮して充電式のサンワダイレクト社製が便利です。USB-Cにて充電でき何度でも使用可能ですし、従来機よりもパワーがかなり良くなりました。